本屋で平積みされていて、

ずっと気になっていた本を読んだので

紹介させてください。










宮口幸治著「ケーキの切れない非行少年たち」
という本です。


児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て 、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。


というあらすじ。



医療少年院で働く筆者が

非行少年達に丸い円が書いてある紙を渡し、
ケーキを3等分してといっても、

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こういう図しか書けない。

(下2つの図はケーキを5等分してと言った時、
非行少年たちが書いた図)


こういう図は、小学校低学年とか

知的障害を持つ子どもにも時々見られるものらしい。



しかし、これらを書いたのはみんな中高生!

殺人や窃盗などをした非行少年です。



普通だったら
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こういう図が書けるはず。



他にも、
100から7を引くと?という問題が分からない。


107とか993という回答が多いらしい。


93と答えられても、

ではそこからまた7を引くと?という問題には
もう答えられない。




これらから何が分かるのか。



普通、子どもが悪いことをしたら、



何でそういうことをしたのか?反省させたり、

被害者がどう思うか?気持ちを考えさせたり、

しますよね。



これは少年院の中の非行少年にも同じことをさせます。

そういった矯正プログラムがあるのです。



でも、こういった回答をする非行少年には、
そういった教育をさせても意味がない。

考えさせても、右から左へ流れるだけ。


自分が犯した罪を反省する以前の問題であるとのこと。

非行少年たちは認知機能が低いのです。


これは少年院に入ってやっと気づいてもらえたこと。


ここに来るまで、学校では、
バカ、出来損ない、やっかいもの扱いされ、
いじめられます。




そして学校に行かなくなり、非行に走る。


本当はただ、認知能力が低かっただけなのに、
だれもそのサインに気づいてくれない。



きっとすごく生きづらい世界だったのでしょうね。




だから少年院では、

(学校教育や一般家庭でも言えます)

反省させる前にまず、

それぞれに合った見る力、聞く力、考える力といった
認知機能をあげることが先なのでは?と筆者は考えています。

またそういった力をあげるちょっとしたトレーニングも紹介されてありました。







少年院といえば何ですが、、、

年少リング、3ツ星というものをご存知ですか?


前に私が困っていたとき助けてくれた仲良くなった
ちょっとやんちゃそうなお兄さんがいたのですが、
(今は連絡もとってない)


そのお兄さんの薬指には、指輪のように入れられた刺青があったんですね。


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その時は変なとこに刺青いれるなーと思ってたんですが、

後々知ったことでは、

それは年少リングというものらしいです。


1度ググってみてください。

本物の写メがたくさん載っていますので。



年少リングとは、少年院や鑑別所に入った少年たちが、

もう2度と同じ過ちを繰り返さないという思いを込めて彫った刺青なんだと。


またそういう人に憧れて彫った人もいるみたい。

若気の至りですね。


ちょっとやんちゃそうな人の指には、

薬指に限らず、このような刺青が多いような気がします。






似たような刺青で、3ツ星というものもあります。

手の甲の親指と人差し指の間に

∵←こういった三点の刺青があります。



イメージ図はこんな感じ


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これは刑務所内で仲良くなった者同士が、

兄弟の証として彫る刺青みたいです。

握手をするとき、三角同士が2人で四角におさまるように彫るとのこと。

シャバに出たとき、握手をしたとに
たまたま三ツ星マークがあるもの同士で四角におさまった時、

「おお同士よ、兄弟よ、」

となるのです。




年少リングは、自分への戒めとか
もう非行は2度としないという決意を表したもので、

三ツ星は、刑務所で仲良くなった絆や証を表しているものみたいです。



似てるけどちょっと違いますね!


私が一時期少し仲良くなったお兄さんは、
そんなに悪い人ではなかったです!











ちなみにそのお兄さんとは、ご飯屋さんで知り合ったのですが、


刑務所の食事って気になりませんか??




「刑務所の中」という映画があります。


 ある日、ハナワカズイチは銃砲刀剣類等不法所持、火薬類取締法違反で懲役3年の刑を受ける。晩秋の日高刑務所で受刑者番号222番を与えられ、刑務所生活が始まった。ハナワはそれぞれひとクセもふたクセもある4人の受刑者たちと同房。ハナワを含めた彼ら5人は次第に奇妙な連帯感で結ばれていく。ハナワにとって刑務所内での暮らしは予想に反して平穏で居心地の良いものだった。厳しく、一見風変わりな規律はたくさんあるが、暴力などは一切なく、テレビも見れて雑誌も読める。刑務所の中では、そんな穏やかな毎日が日々繰り返されていた。


刑務所の中の生活を穏やかに説明した映画って印象です。


おだやか〜な気分になりたいときに見たい映画です。


中でも食事シーンが好きです。


刑務所の食事は、質素ですが、


毎日3食しっかり出るし、

大晦日や正月はご馳走がでるんですよ。


私は、月に6回でるパン食のシーンが好きです。

パンと一緒に、

小倉あんとマーガリンをぐちゃぐちゃに混ぜたものをつけて

食べるシーンなんて見てしまったもんには、


もうコッペパン食べられずにはいられなくなってしまいます。


一応ユーチューブに動画が上がっていたので
載せておきますね。

いつ消されるかは分かりませんが、、










刑務所経験者あるあるらしいのですが、

アルフォートとコーラの組み合わせを見ると

テンションがめちゃめちゃ上がるそうですね!


この組み合わせは、シャバでは
いつでもどこでと揃えられそうなので、

食のありがたみを感じるために、

いただいてみてはいかがでしょうか!


コカ・コーラ コカ・コーラ 250ml缶 ×30本
コカ・コーラ(Coca-Cola)
2019-01-30










話は少しそれましたが、

この「ケーキの切れない非行少年たち」

という本の筆者のまとめとして、

少年院だったり、刑務所だったり
そういうのってめちゃくちゃ税金がかかるんですよ。


1人当たり年間300万の税金をかけて
更生させていってます。

平成29年度末の時点で、刑事施設に 
5万6000人いたので、

単純計算で年間2240億円の損失。


1人1人の、非行少年、受刑者たち更生させ

社会に出て、働けるようにする。


それぞれにあったやり方で根本から更生させていく。


非行少年、受刑者たちがそれぞれ働き、

納税者として、日本に税金を納めていけば


日本は豊かになるんじゃないですか?


と締めています。



何はともあれ私自身は、

刑務所にいようが、シャバにいようが、

税金納めたくないな!

ってこの本を読んで1番強く感じました!