(前の記事の続きです)
交番の中に入る。
町の小さな交番で、紛失届を出しにきただけなのに
奥から3人もの警察官がでてきてびっくりした
ここは交番だし、防犯なのか。
いきなり包丁とか出してくる人もいるのかな。
私は警察官の人に従って手続きをした。
ランバンの袋、中にスマホが入っている。
淡い水色のシリコンのケースで、中身はiPhone12。本体の色は忘れた。待ち受け画面は宇宙。
充電が切れた状態です。
その他にも色々細かく聞かれてびっくりした。
警察官が紛失届の内容を打ち込むため
10分くらい待つよう言われる。
1人で中で待つ
さっきは3人も警察官がでてきたのに
今は私1人にしていいんですね
もし私が包丁とか出して暴れたらどうするんだろう
壁にはたくさんの指名手配のポスター
きっと私もそのうちこの中に載るのですね
でも大丈夫、
私には責任能力がないのです。
犯罪しましたって理解する知能
自ら行った行為について責任を負う能力がありません。
産まれてきたくて産まれたわけではないのですから。
世の中はくそ!!!!!!
産んだ親が悪い!勝手に産むな!!
毎日つらいことすごく多い
些細なことでもしんどいし
楽しいことや嬉しいことはすぐ忘れる
周りにはたくさんの優しい人に支えられてるけど、昔からずっとそうだからその有り難みを感じられない。
小さな幸せや喜びに感謝するのってすごく難しくない??
ねえ、愛子様。。。
私生まれてきたくなんてなかった!
私を産んだ社会が悪い!!
「私さんの言う特徴と似たようなスマホが隣の駅で届けられてます、まだ決まったわけではないですが。」
警察官が奥から出てきてそう言った。
少し離れたところにある所轄署に届いてました。
私は安心して涙が出ていた。
所轄署への地図を眺めていたが、、警察官の方を見上げると、3人とも私を除きこんでいてびっくりした。
交番を後にする。
タクシーを拾って大きな所轄署へ行った
休みだったけど、交番からの案内状があったからズカズカ入る
奥から私服の警察官が待ち構えていた。、
その手にはなんと
私のスマホを持っていた。
身分証を出し、パスコードを解除する
私のです、、、私のスマホです、、、
若い女性がB駅で拾ってくれたみたいです。
名前は、、カワハラさん。
お礼はいらないみたいです。
あぁ、あ、、、
突如コミュ障の自分がむき出しになる
受付の人にお礼をいい、所轄署を出た。
外は、すごく晴れていた。
寒かったけど、ちゃんと太陽が出ていて
草が生えていたし、地面には花も咲いていた!
警察官の方々、拾ってくれたカワハラさん、
ありがとうございました!
冷えた手をポケットに突っ込む。
朝詰め込んだホットケーキとマフィンの塊が入っていた。
世の中クソだけど、嫌なことばかりじゃないし、
もし自分が落とし物を拾ったら警察に届けるような人間になろう。
そう自分に誓い、ホットケーキとマフィンの塊をかじりました。
頑張って生きます。